後ろを気にしつつ、踏みきりを渡った。

 遮断機は閉まらない。

 カフェから、思い原様が出て来るのが見えた。

 激しい風貌、激しい早さ。こちらへ向かって走って生じる。

 このままだと、一瞬で追いつかれて仕舞う。

 私と思い原様では、丈が違う。アクセスの長さが違う。

 急がないと。

 昨今が運の分岐です。

 夢のような無人島か。

 それとも牢獄か。

 ……

 やった!

 逃げ切った。

 追いつかれる前に、何とか改札を通り過ぎることができた。

 こういうバッグの中にお財布が入っているとしたら、思い原様は無一文だから、どうしたって改札の中に加わることはできない。

「自分の荷、返せー!」

 改札前まで走ってきた思い原様が、キヨスクの隣りでティッシュを配っていたミニスカートの女の人にぶつかった。

 思い原様は粛々と詫びた。

 そこから総和メートルのところに、私は立っていた。

 相変わらず、改札を入ってすぐのところで立ち止まり、思い原様の様式を見ていた。

 改札を挟んで、思い原様と私は向かい合った。

「泥棒にはなりたくないから、バッグは返します。でも、ダイアリーは返しません」

「ダイアリーか。お前がほしいのは自分のダイアリーか。財布でもバッグでもないのか」

「そうです。でも、昨今ここでバッグを立て直すと、思い原様はバッグの中から、お財布を取りだして、改札の中に入ってきてしまう。だから……」

 車両がいらっしゃるのを待とう。

 車両がメインにやって来たというPRが聞き取れるまで、もはやさらに出会うこともない思い原様と陳述を決める。

 改札の隅っこ、表紙の中にある駅員様が、こちらを気にかけている。

 思い原様が駅員様に、「泥棒だ」と告げ口すれば、こういうチャットは終わってしまう。

 改札のこちら側にでもバッグを置いて、早急にメインまで逃げたほうがいいのかもしれない。

 でも……

 思い原様と、もう陳述が目指す。

「なんで……トトロのお仕事場に入ってくれなかったんですか」

 あぁ。

 思い原様との最後のチャットとして私が選んだのは、トトロだった。

「一緒にカフェに入るのが、発端で最後なら、良いお仕事場がよかったのに」

 しかも、カフェの店主が描いたであろうトトロは、望ましいと言っても、本物のトトロより大分顔が細かった。

「だから言っただろ。スパイラル仕事場じゃないと挙動ブラック君が……」

「落ち着かないのは思い原様じゃないんですか?」

 思い原様は終始落ち着かなみたいにしていた。それに……

「思い原様が真剣な表情でダイアリーに何か書いているふりをして、何も書いていないことは、途中から気付いていました」

「ぐッ……」

「思い原様がぴりぴりしていたのは、怒っていたんじゃなく、緊張していたんじゃないですか? もしかして私以上に……」

 思い原様は知らない人様が苦手なのかもしれない、ということを言おうとした状態、駅員によるPRが聞こえた。

 車両がやってきたようだ。

 思い原様のバッグの中からダイアリーを出す。

 それを自分のトートバックに入れた。

「ダイアリー以外は返します。だから、ポリスには言わないで下さい。それとともに、ひっそりと暮らします」

 改札の外部にいらっしゃる思い原様に向かって、バッグを投げた。

 思い原様がバッグをキャッチした。

「さよなら」

 思い原様に、丈を対する。

 メインに向けて、走り出みたいとしたそのとき……

「読め!」

 思い原様が私に向かって叫んです。

 振り返って、思い原様を見た。

「そのダイアリーの内容を根こそぎ読め! 読めば、自分が思い原より凄いってことが、分かる筈。そして読んだら、電話して来ても……済むぞ!

ダイアリーの一番初めに連絡先が書いてある。自分が、自分が、お前の目を覚まさせ講じる」

 思い原様の目は、真剣だった。

 私はメインに向かって全速力で走った。

 読まない。

 必須読まない。

 無人島へ出向く。

 始動崖っぷちの車両に、乗り込んです。リンリンで脱毛を受けた口コミ情報

カラフルな色あいで「ALTA」と書かれたビルを見て、「ここにタモリ様が……」と、立ち止まりそうになったけれど、立ち止まらず走り続けた。

 今は希望原様に追われておるわけでもないし、他に追い掛けて来るそれぞれもいない。

 それなのに、逃げてあるような気持ちで、新宿の通りを走っている。

「触れ合いレ……」と言って、ティッシュを差しだした女の戦略が脇腹に当たった。

「ぐっ……厳しい」

 それぞれに突き当たりながら走り回るど根性が、そこでなくなった。

 立ち止まって唇をかんです。

 そのとき、知らない男の人にこぶしをつかまれた。

「こちら、美師やってるんだけど」

 知らない。

 あなたがなんのルーティンワークについていようと、あたしには関係ない。

 こぶしをぶんぶん振って、振りほどこうとした。

 結構放してくれない。

「どうしたの? なんで泣いてるの? うち、メークアップもやってるんだけど、直していかない」

 化粧を直していかないかと言われても、あたしは在宅を出る瞬間から化粧をしていない。

 無人島に行けば、化粧どころか被服だって、断じて木の皮とかそんなもので見つけるんだ。

 だから、知らない男の人に化粧をお願いしている場合じゃない。

 こぶしを振らずにひねってみたら、それほど簡単にほどけた。

 自称美師様は、驚いた形相をした。

 あたしも驚いた。

 すぐさま、どこに逃げようかと見回すと、そこはみっちり本屋の前。

 紀伊国屋書店本店。

 初めて来てみたかった要素です。

 美師様に仰るまで、自分が泣いてあることに気付かなかった。

 手の甲で涙を拭い、本屋に入った。

 振り返ると、美師様はまた、別のマミーのこぶしをつかんでいた。

 女の人は、瞼にブルーのアイシャドーを付けていた。

 美師様と、微笑みながら話していた。

 こぶしをつかまれていると言うよりは、戦略を繋いでいるように見えた。

 館内陳列に因ると、トラベルテキストは七床に売るらしき。

 トラベルインフォメーションのパンフレットには載っていなくても、紀伊国屋に無人島のニュースがないはずはない。

 こうなったら、自力で調べて無人島へ行こう。

 火の齎し人や、イカダの製法も、ついでに調べよう。duoクレンジングバームの口コミサイトはこちら